急に暑くなったり、湿度が高くなると、熱中症で救急搬送される人が増えます。熱中症の主な症状として、頭痛や吐き気、めまい、意識障害などが知られています。
しかし、意外な症状があるんです。今回は、そのことに関して、まとめてみました。
熱中症で足はつるの?
実は、足がつったり、筋肉が痙攣したりするのは、熱中症の初期段階の可能性があるのです。足だけでなく、手がつる人もいます。
プールで泳いでいるときに、ふくらはぎがつる(こむら返り)経験が何度かありました。この場合は、ふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)が冷やされたり、酷使されたことで、こむら返りを引き起こします。
熱中症で足がつる原因
熱中症で足がつる場合は、違う理由です。大きく分けて、2つあります。
- 水分不足
- 気温や湿度が高いことで、汗をかいて、水分が不足します。すると、血液の粘度が高くなるので、流れが悪くなってしまうのです。
その結果、筋肉に必要な酸素や栄養が不足して、硬くなるので、つったり、痙攣を起こします。
- ミネラル不足
- 汗をかくと水分だけでなく、ナトリウムやカリウム、カルシウムといったミネラルも排出されます。これらは、筋肉を伸ばしたり、縮めたりするときに使われるため、不足すると、つってしまうんです。
寝ているときに足がつる人もいます。疲労の場合もありますが、夏場だと熱中症の初期段階かもしれません。寝苦しい熱帯夜などは、注意してください。
足がつるのを予防するには?
熱中症で足がつるのは、スポーツをしているときが多いです。だから、運動する前には、入念なストレッチを行って筋肉をほぐすようにします。
また、スポーツ中は大量に汗をかきます。だから、水だけではミネラル不足になるので、スポーツドリンクがおすすめです。
ただし、スポーツドリンクは糖分を多く含んでいます。運動している時以外は、飲まないほうが良いです。
普段は、水を飲みましょう。ミネラルは梅干しや塩アメなどで補給します。
あとは、毎日のバランスが取れた食事が足をつるのを防いでくれます。偏った食生活では、体に必要なミネラルやビタミンが摂取できないからです。
そして、栄養とともに必要なのが休息です。しっかりと睡眠時間を取って、疲労の回復をしましょう。熱帯夜など、寝苦しいときは涼しく寝られるように工夫してください。
また、筋肉を冷やすこともつる原因になります。だから、エアコンや扇風機を使う時は、長い時間、直接あたり続けないことです。
足がつる時の対処で冷やすのは良いの?
熱中症は体内で熱がこもっている状態なので、冷やすことが重要なポイントです。しかし、熱中症で足がつった場合は、その場所を冷やす必要はありません。逆に冷やすと、筋肉がこわばって、再度、つる可能性もあります。
対処としては、つった部分の筋肉をゆっくり伸ばしてあげましょう。そして、涼しい場所で休息を取りながら、水を補給します。
また、足がつりそうな兆しを感じることもあります。そんな時は、つりそうな場所の筋肉を伸ばしてあげることです。
ただし、足がつる以外の症状があれば別です。呼びかけたときに正常に答えてくれなかったり、頭痛や吐き気などがあるときは、涼しい場所で冷やします。
その場合も、冷やすのはつった場所ではありません。体内にこもった熱を冷ますには、太い血管が集まった場所が最適です。
首や脇の下、太ももの付け根にタオルで巻いた氷などを当てると、早く熱を逃がすことができます。必要であれば、救急車を呼ぶなり、病院に連れていって医師に診てもらいましょう。
最後に
足がつるのは疲労だけではありません。熱中症の初期段階として、足がつることもあるので、喉が渇いたと感じる前に、小まめに水を飲みましょう。
気温や湿度が高いときに、足がつった場合は、水とミネラルが不足しているサインと思って、注意してくださいね。
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